働く女性と更年期

質問者質問者

「働く女性のほうが専業主婦よりも更年期症状が軽い」という通説がありますが、本当ですか?


女医女医

その通説は間違いです。更年期の症状は誰にでも訪れます。仕事がストレスになって更年期障害を重くする場合もあります。

働く女性は更年期が軽いは大きな間違い!

更年期障害で退職する人も

「仕事をしている、していない」は更年期障害とは関係ありません。
「やりがいのある仕事をしている人は更年期障害なんか気にならないもの」と言われることがありますが、そんなことはありません。

大手総合会社勤務のAさんは勤続25年の有能なキャリアウーマンでした。
46歳の時に、Aさんは、いきなり汗を大量にかいたり、めまいを感じる、といった典型的な更年期障害に始まって、不眠や不安などの精神的な不調から、ついには退職してしまいました。
 
働き続ける女性が、思いがけず出くわすハードルが更年期です。
「それまでは居心地のいい会社でしたし、定年まで勤めるつもりでした。まさか自分か、更年期のせいでやめるとは考えてもいませんでした」
Aさんの会社は、社員500人規模の会社で、過去に定年退職した女性が2人いたけれども、ともに独身で、更年期の症状も目立たなかったた上、同僚の同じ年代の女性が、更年期のつらさを経験していなくて、「私はそんなことないわよ」と言い放たれたことで、更年期障害に苦しむ自分の存在に「なんで私だけがこうなの?」と孤立感を覚えてしまい、退職に至ったそうです。

更年期障害のことを、職場や周囲に理解して欲しいと思っても、男性中心の企業の社会で、まして全ての女性に同じような障害があらわれるわけではないので、理解が難しい厳しい面もまだまだあるのです。 

更年期障害を乗り越えて取締役に

同じようにつらい更年期障害を持ちながら、それを乗り越えてその会社の女性取締役にまで至ったBさんもいます。

症状が出て、満員電車にも乗れず、朝早い会議には出席できず…
また冷えとのぼせが交互に訪れため、夏場は会社に着くと全身びっしょりで、化粧も落ちているような状態だったそうです。
 
「そろそろ無理しないようにと、体が教えてくれたのだと思いました。それまでは、若い社員たちに自分を合わせていましたが、早く家に帰る日を作って、睡眠時間を大切にするようにしました。休みも自分から取って、気晴らしに温泉旅行やいろんな所に行くようにしました。それまで自分を縛っていた「○○であるべき」という思いから自分を解放しました。
そうすると、生活に余裕ができて、心がリラックスできるようになり、更年期の強い症状は1年足らずでおさまりました。
「誰にでも1度は来ることだから、焦らなかった。病気と受け止めず、時期がくれば治るだろう」とおおらかに構えていたそうです。

「更年期障害」と言う言葉が、当たり前に使われるようになったのは、ここ数十年のことです。しかし言葉の認知度は浸透しても、更年期症状や障害に対する無理解に苦しんで、Aさんのように職場を去る女性もいます。
周囲の理解や環境もありますので、AさんとBさんを同じ視点で比べるべきではありませんが、更年期障害は本人の受け止め方も大きく左右してくるところがあります。

頑張りすぎない

汗やめまい、不眠や不安感はエストロゲンの減少によるもので、仕事をしていようといまいと、その症状に襲われたら逃げることはできま
せん。
またこの年代の女性は責任のある立場についていることも多く、それがストレスになって更年期障害を重くしている場合もあります。

いきいきと慟いているように見えても、頑張りすぎていて自分でも気がつかないほど疲れていた、ということもあるのです。
突然更年期障害がやってきた場合は、頑張りすぎないことも大切です。

逆に専業主婦ならストレスがないかというと、そいうことはありません。

夫婦関係がうまくいかない、親の介護に疲れた、子どもが巣立ってさびしくなったなど、ストレスのもとはいくらでもあります。
仕事をしていてもしていなくても、ストレスは沢山ありますし、エストロゲンの減少による心身の不調は誰にでも訪れる可能性があります。

だるさ、頭痛、不眠などの症状に襲われたら、「もっと頑張らなくちゃあ」などと自分を責めたりは絶対にしないでください。

女医女医

仕事をしていても専業主婦でも心身の不調に襲われたら無理をせす、「もっと頑張らなくちゃあ」などと自分を責めたりしないで、婦人科に相談してください。