漢方薬

質問者質問者

更年期の症状がつらくて婦人科に行きたいと思っていますが、ホルモン剤には抵抗を感じています。漢方薬なら体に自然な感じなので良いかなと思っています。更年期に処方される「漢方薬」って、どんな感じなのですか?


女医女医

不定愁訴の治療は漢方治療が適していますので、ホルモン補充に抵抗がある方には、漢方がおススメです。漢方薬は副作用が少ない点がおススメできるところで、長く飲み続けることができます。
薬剤の種類が多く、合う薬を選択することができます。
しかし効くのに時間がかかります。通常数週間くらいかかりますが、体質にすごく合っていると短い期間でも効果が実感できます。
そしてドクターの経験値が必要なので、更年期に対して漢方薬の経験豊富な医師や漢方薬剤師としっかり相談しながら、処方してもらうのがいいですね。医師の処方は保険が適用されますが、漢方薬剤師では保険が適用されず実費が必要となります。
漢方薬は1日2~3回、食前または食感の空腹時に飲みます。

漢方薬の考え方「気・血・水」

漢方では、「気・血・水(き・けつ・すい)」から不調を探るのが基本で、更年期の不定愁訴は気や血の不調から来ているといわれています。
具体例として
「お血」…頭痛などは血流が滞るため
「血虚」…めまいや不眠は血が不足するため
「気逆」…ホットフラッシュや動悸は気の流れに異常が生じる

漢方薬のメリットは複数の症状に対して効果が現れることです。
体質なども考慮されて処方されるため、合う場合はよく効き、合わない場合は全く効かないという特徴もあります。
漢方では、患者の「証(しょう)」(体質や体調など)を見極めて治療方法を決定します。

漢方薬の証の分け方

証の分け方のひとつとして、
体力や抵抗力の程度を示した「虚・実」があり、
「実証(じっしょう)」…体力や抵抗力が充実している人
「虚証(きょしょう)」…体力がなく抵抗力も低い感じの人
「中間証」…偏りなくバランスのとれた理想的な状態の人
証により、同じ病気でも薬が違う場合や、病気が違うのに同じ薬が処方される場合など、西洋医学とは違って統一されていません。

更年期に用いられる漢方薬の一例

次に更年期に用いられる漢方薬の一例を紹介しますが、自分にあった漢方薬を見つけるためには医師や漢方薬剤師にしっかり相談してください。
加味逍遥散(更年期障害でもっともよく処方される漢方薬)
・中間証タイプ 疲れやすい人
【症状】のぼせ・頭痛・肩こりなど

桂枝茯苓丸(女性疾患の代表薬といわれている漢方薬)
・実証タイプ
【症状】頭痛、頭重・肩こり・めまい・手足は冷えているのにのぼせがある
→お血を改善する作用がある

柴胡加竜骨牡蛎湯
・【症状】不眠やイライラなど精神的不安が強い・ストレスを感じる
→精神系に働きかけ、更年期特有のイライラなどの症状に効果を発揮。

当帰芍薬散(女性疾患の代表薬)
・虚証タイプ(痩せ型、虚弱体質の方)
【症状】疲れやすい、冷え性、めまい、肩こり、頭痛、貧血の傾向がある
→お血を改善する作用があります

抑肝散半夏陳皮
・虚証タイプ(痩せ型、虚弱体質の方)、体力の低下している方
【症状】不眠・イライラなどの精神神経症状
→胃腸が弱い神経質な方にも安心です。

桃核承気湯
・実証タイプ
【症状】便秘がちで手足は冷えているのにのぼせがある・月経不順・腰痛・肩こり・便秘
→お血を改善する作用があり、女性疾患の代表薬。

女医女医

漢方薬は万能の治療法ではありませんが、体に及ぼす負担が少なく、総合的な心身のバランスを整えることを主眼としているため、中・軽度の更年期の症状の軽減に役立つものです。